生まれたばかりの赤ちゃんは、ほとんど免疫機構といえるものをもちあわせていません。無菌の状態の赤ちゃんは、
母乳に含まれる有用な物質や細胞を体内に取り込むことで、自分を守ってくれる武器=免疫をひとそろえ用意することができます。

こうした母から子へと母乳をとおして与えられる免疫のしくみを「母子免疫」といいます。この免疫力は、ほぼ6ヵ月間効果を保ち、
その間に、赤ちゃんは、自分自身の免疫力を育てていきます。

その中で一番重要なのは、初期の母乳です。産後、はじめて出る初乳は、黄色味の強いクリーム色の液です。これを「初乳」といい、
初めて外の世界に出た赤ちゃんを守るための免疫や栄養が豊富に含まれています。初乳は、たとえ微量でも、
必ず赤ちゃんに与えなければなりません。

母乳の製造器官である乳腺は、妊娠とともに免疫物質の製造器官ともなり、免疫物質の中心的な役割を果たすIgA(免疫グロブリンA)
をせっせと製造し、乳汁中に分泌していきます。

こうした免疫物質の濃度は、初乳が圧倒的に高く、IgAの場合、通常の母乳の10~20倍も含まれています。しかも、
免疫系で力を合わせて外敵を打ち負かす「生体防御機能」を果たすリンパ球をはじめとする免疫細胞群も、初乳に高濃度で含まれています。

このように、赤ちゃんはお母さんから免疫をもらっています。ですから、お母さんが麻疹(はしか)や風疹などの免疫をもっていれば、
赤ちゃんもそういった病気に対する免疫をしばらくもっています。しかし、この免疫は期間限定ですので、きちんと予防接種を受けさせましょう。

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